高松宮記念で雌雄を決す。新スプリント女王の座に就くのはレシステンシアかメイケイエールか (3ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 とすれば、メイケイエールにはまだ"暴走"の危険があるということ。その点、レースぶりが安定しているレシステンシアに分がある、と見るべきでしょう」

 翻(ひるがえ)って、これとは正反対の意見もある。ある競馬関係者は「メイケイエール有利」と断言する。根拠となるのは、レシステンシアの香港でのレースぶりと、メイケイエールにある伸びしろだ。競馬関係者が言う。

「レシステンシアは確かに香港スプリントで2着になりましたけど、ピクシーナイトなど有力各馬が落馬事故に巻き込まれての結果。しかも、人気薄の香港馬を最後に捕まえきれませんでした。となると、あのレースは評価できません。

 そして何より、レシステンシアは競走馬としてのピークがすぎているかもしれません。というのも、レシステンシアが落馬事故に巻き込まれなかったのは、後ろのほうにいたから。要するに、以前のようには前に行けなくなっているのです。

 片や、メイケイエールはこれからが伸び盛り。馬具や調教を工夫して、その結果、前走ではひと皮むけた姿を見せました。

 それに今度は、さらなる上積みが見込めます。その上昇度を加味すれば、レシステンシアに肉薄、いや逆転もあると踏んでいます」

"才媛"レシステンシアと"じゃじゃ馬"メイケイエール。異なるキャラクターによる新女王を巡る争い。はたして、その行方はいかに......。

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