神戸新聞杯でダービー馬は負けない。人気薄実績馬のヒモ穴狙いが吉と出る (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 ということは、今年は穴党の出番はなくなってしまうのか。吉田記者は「わずかながら(波乱の)可能性はある」という。

「折り合いの他、ポジションニングと時計の速い舞台への適性がポイントになります。その点、しっかりとタメて好位から抜け出す形をとりたいシャフリヤールは崩れることはなさそう。一方で、ステラヴェローチェは上がり勝負で結果が出たダービーの走りは評価できますが、東京より直線の短い中京では"差し届かず"というシーンがあるかもしれません。もし荒れる要素があるとすれば、この辺りになるでしょうか」

 では、どういった馬が2頭の間隙を突くことができるのだろうか。

「この2頭に対して、1、2勝クラスの馬では太刀打ちできないでしょう。能力差が開きすぎているように思います。となれば、GII青葉賞(5月1日/東京・芝2400m)の1、2着馬、GII京都新聞杯(5月8日/中京・芝2200m)とオープン特別の白百合S(5月30日/中京・芝2000m)の勝ち馬の中からしか、選択肢はないと見ています」

「2強」の一角崩しが期待されるワンダフルタウン「2強」の一角崩しが期待されるワンダフルタウンこの記事に関連する写真を見る そう語る吉田記者は、青葉賞の勝ち馬で重賞2勝を誇るワンダフルタウン(牡3歳)を穴馬候補に推す。

「1週前のフォトバドックとここ2週の攻め気配からすれば、同馬が一角崩しの一番手です。春に比べて、すべての部分で筋肉量がアップ。バランスを保ったまま、少しずつでも確実に成長しているあたりは、さすがルーラーシップ産駒といったところでしょうか。

 爪の状態がよくなり、手加減なく稽古をやれている効果は絶大。調教でも闘争心を示せており、いきなり動ける態勢にあると思います」

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