明確な穴パターンが存在するマーメイドS。今年もそれにハマる馬が5頭いる (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 どの馬も過去例にハマるため、無視できない存在と言えるが、「近走不振」という条件を重視すれば、パッシングスルーフィリアプーラがより過去例に近い存在となる。

マーメイドSでの大駆けが期待されるパッシングスルーマーメイドSでの大駆けが期待されるパッシングスルー パッシングスルーは、3歳秋にGI秋華賞(京都・芝2000m)の前哨戦となるGIII紫苑S(中山・芝2000m)を制覇。しかしその後は、重賞戦線で勝ち星を挙げられず、厳しい戦いが続いている。

 フィリアプーラも、3歳時にGIIIフェアリーS(中山・芝1600m)を勝利したが、牝馬クラシックでは振るわず、以降も重賞戦線でなかなか結果を残せないでいる。

 そうなると、ともに人気薄は必至。それでも、重賞勝ちがあり、地力があるのは確か。馬の状態やレース展開次第では、過去の激走馬と同じく高配当を演出するような奮闘を見せてもおかしくない。

 もうひとつのパターンは、軽量格下馬の好走である。なかでも、前走で1000万下(現2勝クラス)を勝ったばかりの馬の台頭が目立っている。

 いい例となるのは、2012年に1番人気で勝利したグルヴェイグ、同年に7番人気で2着と好走したクリスマスキャロル、2014年に13番で2着に突っ込んできたコスモバルバラ、2017年に6番人気で3着となったアースライズ、2019年に10番人気で2着と健闘したレッドランディーニらがそうだ。

 軽量ハンデのうえ、前走を勝って勢いがある。また、実績で勝るライバルたちが夏場のレースとあって、必ずしも本調子でないこともあるのだろう。そうした状況にあって、下剋上が頻繁に起こっているのだ。

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