弥生賞でルメールが騎乗。ダノンザキッドに挑むシュネルマイスターの実力

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Sankei Visual

2021年クラシック候補たち
第9回:シュネルマイスター

 クラシックに向けて、重要な前哨戦となるGII弥生賞(中山・芝2000m)が3月7日に行なわれる。注目は3戦3勝でGIホープフルS(12月26日/中山・芝2000m)を制したダノンザキッドとなるが、その対抗馬として脚光を浴びている馬がいる。

 美浦トレセンの手塚貴久厩舎に所属するシュネルマイスター(牡3歳/父キングマン)である。

 母はGIドイツオークス(ドイツ・芝2200m)を勝っているセリエンホルデ。父は欧州のGIを4勝しているキングマンという良血だ。

 同馬は、昨夏の2歳新馬(9月5日/札幌・芝1500m)でデビュー。中団外目を追走し、3コーナーすぎから進出して4コーナー手前でトップ集団に並びかけると、直線半ばで先頭に立って、そのまま押し切った。

 2戦目は、およそ3カ月の休養を経て臨んだ1勝クラスのひいらぎ賞(12月19日/中山・芝1600m)。前方馬群の後方に構えてリズムよく追走し、直線を向くと、仕掛けのタイミングを伺いながら内へと進路を取った。

 圧巻だったのは、そこからだ。残り200m付近で鞍上のクリストフ・ルメール騎手がほんの少し手を動かしただけで、またたく間に加速。一気に後続を引き離して、最後は3馬身差をつける完勝劇を演じた。

ひいらぎ賞を制して弥生賞に挑むシュネルマイスターひいらぎ賞を制して弥生賞に挑むシュネルマイスター そして、再びじっくりと英気を養って、3戦目の舞台となる弥生賞に挑む。ここまで無傷の2連勝。引き続きルメール騎手が手綱を取るため、一段と話題を集める存在となっている。

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