「競馬初心者にも印象的だった」堤礼実アナが語る思い出の有馬記念 (3ページ目)

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

 また、今年は牝馬の強さが目立つ1年でもありました。

 私自身、単純に「牝馬だから応援する」ということはありませんが、今年のマイルチャンピオンシップのように"牝馬がずっと勝っていない"というデータを見せられ、「1番人気のグランアレグリアもどうなんだろうか?」と言われたりすると、同じ女性として「そんなこと言わせてたまるか。がんばれ!」という気持ちになりますよね。

 結果的には、グランアレグリアは「やっぱり強かったな」というレースを見せて完勝。牝馬として、12年ぶりの勝利を飾ってくれました。有馬記念でも、クロノジェネシス、ラッキーライラック、カレンブーケドールなど、牝馬に有力馬がそろっているので、彼女たちの奮闘を楽しみにしています。

 あと、この秋の競馬で忘れてはいけないのが、クリストフ・ルメール騎手の活躍。『みんなのKEIBA』でも毎週のように、ルメール騎手の勝利ジョッキーインタビューをお伝えしてきました。

 現に天皇賞・秋から5週連続の重賞制覇! そのうち、GIが4勝です!!

 ルメール騎手は、レースごとに泣いたり、笑ったり、さまざまな表情でインタビューに答えていたことも印象的でした。馬への愛情の深さは、騎乗する姿を見ていても、コメントを聞いていても感じます。愛情表現が豊かな方なので、その表情から、どんな気持ちでレースに臨んでいたのかが垣間見えて、とても興味深かったです。

 私も何度か取材させていただいたことがありますが、すごく気さくな人柄で、時折かわいらしい一面も見せてくれます。それが、ひとたびレースの話になると、目つきがスッと変わる。プロのスイッチが入るところは、さすがだなと思います。

 絶好調のルメール騎手は、有馬記念ではフィエールマンに騎乗予定です。フィエールマンは天皇賞・春の勝ち馬で、天皇賞・秋でもアーモンドアイと差のない2着でしたから、間違いなく注目の1頭になるでしょうね。

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