GIシーズンになると思い出す、哀感の「シルバーコレクター」たち (4ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Kyodo News

 2000年のGI宝塚記念(阪神・芝2200m)を皮切りに、その年のGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)、GIジャパンC(東京・芝2400m)、そしてGI有馬記念(中山・芝2500m)と、メイショウドトウはすべて2着。勝ったのは、もちろんテイエムオペラオーだ。

 年が明けても、GII日経賞(中山・芝2500m)を快勝したメイショウドトウだったが、GI天皇賞・春(京都・芝3200m)では、またしてもテイエムオペラオーの後塵を拝して2着に終わった。

 これで、GI5戦連続の2着。それも、すべて同じ馬の2着である。さらに口惜しいのは、5戦のうち、3回までがタイム差なしの2着だったこと。現実には、わずかにハナかクビの差しかなかったことだ。

 ただそれは、永遠に越えられないハナ差、クビ差のようにも思えた。それほど、テイエムオペラオーの"壁"は高かった。

2001年の宝塚記念で宿敵を下して、悲願のGI制覇を遂げたメイショウドトウ2001年の宝塚記念で宿敵を下して、悲願のGI制覇を遂げたメイショウドトウ しかし、GI5戦連続2着の屈辱を味わった直後、メイショウドトウにとって、汚名返上の機会が訪れた。「もう2着はごめんだ」と決死の覚悟で挑んだGI宝塚記念である。

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