2020.10.18

秋華賞で三冠達成濃厚のデアリングタクト。
だが、物足りないデータも

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 デビュー以来4戦無敗でGI桜花賞(阪神/芝1600m)、GIオークス(東京/芝2400m)の3歳牝馬二冠を果たしたデアリングタクト(牝3歳)。10月18日に行なわれるGI秋華賞(京都/芝2000m)で、JRA史上初となる無敗での3歳牝馬三冠達成に挑む。

秋華賞で無敗での3歳牝馬三冠に挑むデアリングタクト エリザベス女王杯が3歳以上のレースとなり、秋華賞が3歳牝馬の三冠目のレースになったのは1996年。それ以降、春の二冠馬が秋華賞に出走したのは5回で、そのうち4頭が三冠を達成している。

 敗れた1頭は、のちに天皇賞・秋やジャパンカップを勝利するブエナビスタで、ハナ差の2着入線(3着降着)だった。この時は、桜花賞、オークスともに僅差の2着だったレッドディザイアが三冠を阻んだが、デアリングタクトにはそんな好敵手がいないように思える。

 ちなみに、無敗の二冠馬が秋華賞に挑んだケースは1度もない。近いところでは、2006年に無敗のオークス馬だったカワカミプリンセスが秋華賞を制したが、桜花賞に出走していなかった。

 あえてデアリングタクトの不安を挙げるとすれば、コース適性だろうか。秋華賞が行なわれる「京都/芝 2000m内回り」は、直線が短い小回りコース。多頭数ではゴチャつくことも多く、前出のブエナビスタも3~4コーナーでの進路取りで後手に回り、それが勝負の分かれ目になった。

 父エピファネイアの産駒は、現2歳が2世代目でサンプルが少ないこともあるが、同コースでの勝率が11.1%で、東京/芝2000mの15.0%、中京/芝2000mの22.2%と比較するとやや落ちる。さらに母父キングカメハメハに絞ると、2010年以降は同コースで勝率 8.3%と物足りない。