2020.09.19

ローズSで狙うべきは「春の実績馬」か、
それとも「夏の上がり馬」か

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 この松田記者の見立てについては、デイリー馬三郎の吉田順一記者も同意する。そのうえで、今開催の中京競馬場の特殊性にも目を向ける。

「今の中京は、例年初夏に施行される中京の舞台とはまったく別物。開幕週はやや重のスタートで、前半から外の馬が伸びていました。馬場が乾いてから内が優勢になりましたが、良馬場でも芝の塊が飛んでいて、路盤自体はいいとは言えない状況。超高速馬場になることは考えづらいですね」

 吉田記者はこれらのことを踏まえて、重賞勝ちこそないものの、今春までの実績が光る馬に注視する。

「紫苑Sでは、クラシック戦線を戦ってきたマルターズディオサが完勝。その観点からすれば、ローズSもクラシック戦線で奮闘してきたクラヴァシュドール(牝3歳)から入るのが得策であり、配当面での妙味もあります。

 現有勢力で考えれば、同じ中内田充正厩舎のリアアメリア(牝3歳)も気になりますが、同馬はGIオークス(5月24日/東京・芝2400m)で4着と善戦しており、ここでは1番人気になる可能性があります。対して、クラヴァシュドールはオークスで15着と大敗。その結果から、人気を落とすと見られ、穴馬候補に挙げるならこちらでしょう。

 また、この中間の攻め過程や馬体面を見ると、今回のリアアメリアは8~9割ぐらいの状態。調教の負荷からすれば、クラヴァシュドールのほうが上。食指が動くのは、やはりクラヴァシュドールですね」

 さらに、クラヴァシュドールからは「春からの成長が感じられる」と吉田記者は言う。

「春先に比べて背丈が伸びて、馬体面は全体的にスケールアップしています。胴も伸びて、ゆったりとしたフォームになってきました。ひと夏を越しての成長は、想像以上だったと言えます。

 重馬場プラス、不利があって、ポジションを大きく下げたGI桜花賞(4月12日/阪神・芝1600m)では、4着と盛り返して地力を示しました。しかしその反動が大きく、それがオークスでの惨敗につながったと思います。本来はどんな競馬でもできるタイプで、休養期間に立て直しを図って、さらなる成長を遂げた今なら、このメンバーでも主役を張れるのではないでしょうか」