セントライト記念は夏の上がり馬2頭で決まり。
血統も中山向きでバッチリだ

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

◆過去データを吟味。セントライト記念で高配当を呼ぶ3頭>>

 9月21日、中山競馬場でGⅡセントライト記念(芝2200m)が行なわれる。

骨折明けの前走で勝利し、セントライト記念に臨むココロノトウダイ骨折明けの前走で勝利し、セントライト記念に臨むココロノトウダイ 同レースは、10月25日に開催されるGⅠ菊花賞(京都/芝3000m)のトライアル戦。「春の実績馬」と「夏の上がり馬」の能力比較が大きなテーマになる。

 過去30年で1~3着に入った計90頭の前走を見ると、31頭がGⅠ日本ダービー(東京/芝2400m)からの参戦となっており、春の実績組が強いデータが残っている。だが、2勝クラス(旧1000万下)から参戦した馬も26頭、1勝クラス(旧500万下)からも10頭が馬券に絡んでいる。夏シーズンに古馬と戦った経験が生きるケースが非常に多いのだ。

 それらの馬の前走成績を見ると、必ずしも勝利しているわけではない。例えば2017年の勝ち馬ミッキースワローは、前走のいわき特別(1000万下、福島/芝1800m)3着からの参戦で勝利。同馬は今年、GⅡ日経賞など重賞2勝を加え、GⅠ天皇賞・春でも3着に入っている。

 今年の出走馬で筆者が気になるのは、2勝クラスを勝ち上がってきたココロノトウダイ(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)だ。

 同馬は2歳時に未勝利(新潟/芝1800m)、きんもくせい特別(福島/芝1800m)を連勝。年が明けてからはGⅢ共同通信杯(東京/芝1800m)で0秒8差の5着、GⅡスプリングS(中山/芝1800m)で0秒9差の7着と重賞では上位争いできず、スプリングS後に骨折が判明した。

 しかし、復帰戦となった前走の猪苗代特別(2勝クラス、福島/芝2000m)は快勝だった。スプリングSから約3カ月半ぶりの実戦も、スッと好位につける行きっぷりを見せ、直線では叩き合いを制して抜け出し、2着に1馬身1/4馬身差をつけた。先行力としぶとい末脚が長所で、「中山/芝2200m」に合うタイプだ。

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