名牝シーザリオが送り出す
新スター候補、ルペルカーリアの可能性

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

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厳選!2歳馬情報局(2020年版)
第13回:ルペルカーリア

 今年の2歳馬の中で、注目度の高さでは1、2を争う良血馬がついに入厩。デビューに向けて、少しずつピッチを上げて調整されている。

 栗東トレセンの友道康夫厩舎に所属するルペルカーリア(牡2歳/父モーリス)である。

GI戦線で活躍した兄たちと同様の活躍が期待されるルペルカーリアGI戦線で活躍した兄たちと同様の活躍が期待されるルペルカーリア 同馬の母は、2005年にGIオークス(東京・芝2400m)、さらに海外GIのアメリカンオークス(アメリカ・芝2000m)と、"日米オークス制覇"という快挙を成し遂げたシーザリオ。競馬史にその名を刻む、名牝の一頭だ。

 しかも、彼女は繁殖牝馬となってからも、大きな成功を収めている。

 2010年に生んだエピファネイア(牡/父シンボリクリスエス)は、GI皐月賞(中山・芝2000m)とGI日本ダービー(東京・芝2400m)では惜しくも2着に終わったものの、GI菊花賞(京都・芝3000m)で5馬身差の大勝。牡馬クラシック最後の一冠を手にした。

 古馬になってからも、GIジャパンC(東京・芝2400m)で戴冠。同レースの勝ちっぷりも強烈だった。当時『ロンジンワールドベストレースホースランキング』で1位となったジャスタウェイをはじめ、ジェンティルドンナ、ハープスター、スピルバーグ、イスラボニータ、フェノーメノら豪華メンバー相手に、4馬身差をつける圧勝劇を演じた。

 2013年に生んだリオンディーズ(牡/父キングカメハメハ)も、デビュー前から脚光を浴びてGI馬となった。デビュー戦を快勝すると、2戦目で挑んだGI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)で優勝。4コーナー15番手から、上がり33秒3の末脚を繰り出して、ライバルたちを一蹴した。

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