キーンランドCはスプリント戦で開花した「函館覇者」が突っ走る

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

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 8月30日、札幌競馬場でGⅢキーンランドC(芝1200m)が行なわれる。

 このレースは2006年に設立され、今回が15回目の開催となる歴史の浅い重賞。2011年の勝ち馬カレンチャン、2014年8着のスノードラゴン、昨年2着のタワーオブロンドンが、そのあとにGⅠスプリンターズS(中山/芝1200m)を勝利しているように、スプリンターズSを占ううえでも重要なレースになっている。

キーンランドCで重賞3勝目を狙うダイアトニックキーンランドCで重賞3勝目を狙うダイアトニック レースの傾向としては、2018年ナックビーナス、2019年ダノンスマッシュと2年連続で1番人気馬が勝利しているが、2008年には16番人気のタニノマティーニ、2017年には12番人気のエポワスが優勝と、人気薄馬の好走も目立っている。人気馬、穴馬のどちらからも狙えるレースと言えるだろう。

 好走馬の前走を見ると、GⅢ函館スプリントS(函館/芝1200m)出走馬が5勝、2着4回、3着6回とダントツの成績を残している。函館スプリントSは競走除外だった昨年の勝ち馬ダノンスマッシュを含め、2010年ワンカラット(函館スプリントS1着)、2011年カレンチャン(同1着)、2014年ローブティサージュ(同2着)、2018年の勝ち馬ナックビーナス(3着)が、函館スプリントSからの出走でこのレースを勝利している。

 今年は、函館スプリントSから3頭が参戦予定。1着のダイアトニック、2着のダイメイフジ、4着のフィアーノロマーノと上位入着馬が揃っており、これらの馬が好走する可能性が高い。

 中でも有力視されるのがダイアトニック(牡5歳/栗東・安田隆行厩舎)だ。

 同馬は昨年のGⅡスワンS(京都/芝1400m)で重賞初制覇。続くGⅠマイルチャンピオンシップ(京都/芝1600m)は10着と敗れたものの、今年に入ってからGⅢ京都金杯(京都/芝1600m)2着、GⅢ阪急杯(京都/芝1400m)は2位から降格しての3着、GⅠ高松宮記念(中京/芝1200m)は4位からの繰り上がりで3着と安定した走りを続け、前走の函館スプリントSで重賞2勝目を挙げている。

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