2020.07.04

秋への飛躍につながるラジオNIKKEI賞。
人気薄でもコース実績馬で勝負

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 同馬の父トランセンドは、2011年GⅠジャパンCダートなど、ダートのGⅠ/牡馬混合のGⅠを4勝したダートの活躍馬だった。種牡馬としても、産駒の計52勝のうち45勝がダートという成績が残っているが、コスモインペリウムはダート2戦で9着、10着といいところがなく、芝で2勝している変わり種。トランセンドの産駒でJRA芝レースを2勝以上しているのはこの馬だけだ。

 福島では昨年7月に、今回と同じ1800m戦で好位追走から叩き合いを制している。近走は安定味を増しており、前走の3歳以上1勝クラス(東京/芝2000m)では不良馬場を苦にせず、古馬を相手に2番手追走から抜け出し、2着以下に1馬身3/4差をつける完勝。ゴール前ではさらに差を広げる勢いだった。

 勝ったレースが稍重、不良ということで、時計のかかる馬場が得意と思われがちだが、2走前の3歳1勝クラス(東京/芝2000m)では上がり3Fを33秒3という、同レースのメンバーの中で最速タイムを出している。好位に付けてすぐ動ける器用さと瞬発力を併せ持っており、このコースにはピッタリのタイプだろう。

 牝系を遡ると、5代母ファンシミンから広がる牝系からは、桜花賞を制したラインクラフト、高松宮記念を制したアドマイヤマックス、菊花賞を制したソングオブウインドなどが出ている。そして現役馬では、ルヴァンスレーヴ、チュウワウィザードのダートGⅠ/牡馬混合のGⅠホースが出る名門だ。ソングオブウインドはラジオNIKKEI賞2着から能力が開花したが、コスモインペリウムもそれに続きたいところだ。

 もう1頭は人気を集めそうなパラスアテナ(牝3歳/美浦・高柳瑞樹厩舎)を挙げたい。

 今年4月の未勝利戦(福島/芝2000m)を5馬身差の圧勝で初勝利。続く前走のカーネーションC(東京/芝1800m)では、上がり3F33秒3の鋭い差し脚と1分45秒9の好タイムで快勝した。