アーモンドアイは絶対か。波乱続きの安田記念は激走候補4頭で大勝負 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

「それでも、今までにないローテンションを組んで、今回のレースに出走するのは、ここに来ての(アーモンドアイの)体力強化が要因でしょう。また、ヴィクトリアマイルでは、ほぼ持ったまま快勝。(陣営が)消耗度の少ないレースだったと判断したとも考えられます。

 しかし、(ヴィクトリアマイルで)あまり追われなかったとはいえ、上がりタイムと走破時計は秀逸。残り1ハロンあたりから、手前を3度も変えていることからも、消耗は少なからずあったはず。戦績的に、無理に使うほどの馬ではないのに出走してくることから、『大丈夫』との判断はできますが、見えない疲れがないとも言えません。最終の追い切り、当日の気配など、チェックは必要でしょう」(吉田記者)

 となると、アーモンドアイで「絶対」とは言えない可能性もある。思わぬ馬の台頭も考えておくべきだろう。

 では、どういった馬が狙い目となるか。日刊スポーツの木南友輔記者は、安田記念特有の馬場状態に目を向けて、こんな見解を示す。

「もちろんパンパンの馬場状態の年もありますが、例年梅雨入りする時期で、道悪やちょっと渋った馬場で行なわれることが多いのが、安田記念です。今週も概ね天気はよさそうですが、急な雨には注意が必要とのこと。アーモンドアイ自身も渋った馬場は不問ですが、今回はヴィクトリアマイルのような、1分30秒台での決着は考えにくいんですよね。

 1分30秒台で走れる馬となると、限られてしまいますが、1分31秒台後半~32秒台の決着になれば、チャンスのある馬は増えます。そして、渋った馬場になれば、道中ゴチャつく展開も十分に考えられ、渋った馬場で結果を出す馬、渋った馬場で思い切った騎乗ができる騎手の馬が、激走馬の候補になると見ています」

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