NHKマイルCは荒れる。穴党記者が馬場状況を吟味して厳選した4頭 (4ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 一方、吉田記者は「人気どころでしょうが......」と前置きしたうえで、タイセイビジョン(牡3歳)の名前を挙げた。

「前走のGIIIアーリントンC(4月18日/阪神・芝1600m)時、攻め気配は地味で、正直8分ぐらいの出来といった印象でした。にもかかわらず、しっかりと勝ち上がってくるあたりは、能力の高さでしょう。

 ひと叩きされた今回は、攻め気配がグーンと上昇。上積みが大きく、いい形で本番を迎えられそうです。馬込みにも不安はなく、前が引っ張ってくれる流れも合いそうです」

 吉田記者ももう1頭、推奨馬を挙げる。

「雨の影響で、少しでも力の要る馬場になった場合には、ギルデッドミラー(牝3歳)が面白いのではないでしょうか。ここに来て、精神面がしっかりとして、道中の折り合い面も格段に良化。追い切りでも、キビキビとした脚取りを見せて、気合がみなぎっていました。今の充実ぶりは、本物です。

 ともに馬場が渋っていたレース、3走前のこぶし賞(2月16日/京都・芝1600m)では、サトノインプレッサの僅差の2着。前走のアーリントンCでは、タイセイビジョンに次ぐ2着でした。その内容や血統背景、さらに同馬の走法からも、馬場の渋化は歓迎。当日の天気が崩れたら、狙い目です」

 波乱続きのNHKマイルC。今年のレースで高配当を運んでくる使者は、ここに名前が挙がった4頭のなかにいるかもしれない。

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