良血スカイグルーヴが「打倒・デアリングタクト」の一番手となるか (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 終わってみれば、2着に5馬身差をつける圧勝。話題の血統馬がその素質の高さを存分に見せつけ、いきなりクラシックの有力候補として脚光を浴びることになった。

 2戦目には、GIII京成杯(1月19日/中山・芝2000m)に挑戦。牡馬混合の重賞ながら、ここでもスカイグルーヴは1番人気の支持を得た。

 レースでは、2番手を追走。3コーナーを過ぎると、楽に先頭に立って、直線入り口では早々に抜け出す形となった。

 初陣同様、直線では後続を突き放して、誰もがスカイグルーヴの勝利を確信していた。が、後方から1頭だけ、凄まじい追い上げを見せたクリスタルブラックの強襲に屈し、半馬身差の2着に終わった。

 スカイグルーヴはその後、桜花賞には向かわず、オークスに照準を合わせることになった。そうして、まずは前哨戦のGIIフローラS(4月26日/東京・芝2000m)に臨む。

 同馬について、厩舎スタッフはどう見ているのか。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「前走の京成杯については、まさに展開のアヤで負けた一戦。実際に陣営も、『1頭、早めに抜け出す形となって、馬が完全に気を抜いてしまった』と話しています。周りの馬がもう少し抵抗していれば、最後まで集中して走れた、と踏んでいます。能力の高さがアダになったとも言えますね」

 そのため、京成杯の負けは、まったく悲観していない。以降、オークスに向けての調整は順調なようで、陣営も手応えを感じているという。トラックマンが続ける。

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