2020.02.08

東京新聞杯は上がり馬2頭が強力も、
穴馬として要注目の1頭がいる

  • 大西直宏●解説 analysis by Onishi Naohiro

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 今年最初の東京開催が先週からスタートしました。昨秋の開催では終盤に雨が続いて、かなり極端な馬場状態になっていましたが、それから2カ月が経過して、芝生はしっかりと生えそろい、開幕週では好時計の決着が多く見られました。

 その開幕週に行なわれた重賞は、ダートのGIII根岸S。ダート初参戦の安田記念馬モズアスコットが、圧巻のパフォーマンスを披露して快勝しました。そして、今週の東京では芝のマイル重賞、GIII東京新聞杯(2月9日/東京・芝1600m)が行なわれます。

 マイラーの実績馬の始動には、やや早い2月のレースであることや、賞金別定のルールのため、実績馬にとっては負担重量が重くなることから、基本的に重賞実績が豊富な馬より、将来を嘱望される馬たちが比較的参戦しやすい一戦と言えます。

 昨年は、インディチャンプがオープン入り初戦でこのレースを勝利。初の重賞制覇を飾ると、その勢いのまま、GI安田記念(東京・芝1600m)、GIマイルCS(京都・芝1600m)と、マイルGIの春秋制覇を成し遂げました。その結果、JRA賞の最優秀短距離馬も受賞しました。

 また、2年前の勝ち馬は、当時まだ2勝馬だったリスグラシュー。同馬も、そこからさらに力をつけていって、昨年はGI宝塚記念(阪神・芝2200m)とGI有馬記念(中山・芝2500m)の、春秋グランプリ制覇を達成。海外GIを含めて、GI年間3勝を挙げて年度代表馬にも輝きました。

 こうした馬たちと同様、今年ものちのGI馬となる素質馬が台頭することを期待したいですね。

 まず注目しているのは、現在3連勝中の明け4歳馬ヴァンドギャルド(牡4歳)です。

 クラシック戦線においては、2歳秋から重賞に挑戦し続けていましたが、毎回あとひと押しが足りず、賞金加算に失敗。結局、クラシックの舞台に立つことは叶わなかったのですが、GIIIアーリントンC(9着。2019年4月13日/阪神・芝1600m)のあと、早めに休養に入って、成長を促したことが功を奏したのでしょう。昨秋の3戦は、それまでよりも相手が楽になったとはいえ、休む前の決め手不足を払拭する強さを見せて、3連勝を飾りました。

 この馬の強みは、そつなく立ち回れて、どの位置からでもしっかりと脚を使えるところですが、3歳の春までは堅実さがある反面、決め手を欠いていたので、勝たせるのが難しそうな馬だと思って見ていました。しかし復帰後は、レースのうまさに加え、追ってからの迫力が増しましたね。