2019.10.04

毎日王冠の狙いは2頭が中心。
逃げる「紅一点」馬か追う3歳有力馬だ

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Ito Yasuo/AFLO

 もう1頭挙げるとすれば、3歳馬ダノンキングリー(牡3歳/美浦・萩原清厩舎)だ。この馬は、2着に入った5月26日のGⅠ日本ダービー(東京・芝2400m)以来の出走となる。日本ダービーに出走した馬の多くはGⅠ菊花賞(京都・芝3000m)路線に進むことが多く、その時点でトップクラスと見られている馬がこのレースに出走することは多くないが、グレード制が導入された1984年以降、3歳馬は36頭が出走し、3勝、2着6回というまずまずの成績が残っている。

 好走馬を見ると、昨年2着のステルヴィオは日本ダービー8着、2012年2着のジャスタウェイは日本ダービー11着、2010年1着のアリゼオは日本ダービー6着と、日本ダービーの着順と関連性がないことが多い。これは、前述のように通常なら日本ダービー2着馬のような3歳のトップクラスは菊花賞戦線に向かうことが多いので、そのレベルの馬が出走していなかっただけのこと。今年の3歳のトップクラスであるダノンキングリーは、このレースでも通用すると考えられる。

 実際に、1995年にこの毎日王冠に出走した、皐月賞馬であり日本ダービー2着馬のジェニュインは、毎日王冠こそ道悪の影響か6着と敗れたが、続く天皇賞・秋ではハナ差の2着と好走している。3歳のトップクラスは、秋の古馬GⅠ戦線でも通用するのだ。

 ダノンキングリーは、このコースに実績があるのも心強い。東京コースでは3戦2勝で、同距離で行なわれた今年2月のGⅢ共同通信杯では、上がり3F32秒9という驚異の瞬発力を見せ、2歳王者アドマイヤマーズに1馬身1/4差をつけ完勝している。

ダービーは2着に敗れたが、レースレコードで勝ったロジャーバローズからクビ差で、同タイム2分22秒6で駆け抜けたスタミナも兼ね備えており、好位からレースを進められるセンスのよさもある。アエロリットが前に行く分、後方からの追い込み馬だと捉えきれない危険性も高いので、この馬の脚質も今回の組み合わせではプラスに働くはずだ。

 以上、今年の毎日王冠はアエロリット、ダノンキングリーの2頭を中心に狙ってみたい。

■平出貴昭 著
『覚えておきたい世界の牝系100』(主婦の友社)

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