穴党記者も皐月賞馬に白旗宣言。ダービーは馬券に絡める穴馬を狙え (3ページ目)
「今週は栗東で取材し、5月22日、23日に行なわれた最終追い切りを見ていて、激変を思わせたのがこの馬でした。栗東のCウッドで4ハロン52秒3、ラスト11秒8。残念ながら出走を回避したダノンチェイサーなどとの3頭併せで、とにかくスムーズな加速を見せていました。
穴の目を探るなら、別路線組しかないと思っていましたが、(サトノルークスの)この動きを見て、少し思いをあらためました。双眼鏡越しに『(2016年2着の)サトノダイヤモンドっぽいな』と感じるほど、滑らかな動き。どちらもセレクトセールで、2億円以上で落札された超高額馬。素質はいわずもがなでしょう。
そうしてサトノルークスには、ここに来て一段階上の動きができるようになったと感じさせられました。その鞍上は、2011年の優勝馬オルフェーヴルの主戦、池添謙一騎手。追い切り後の、同騎手の感触もすこぶるよかったようです」
未勝利勝ちから3連勝で臨んだ皐月賞では14着と大敗。しかし、「ここからの上積みこそが、ダービーでの激走のガキになる」と、松田記者は言う。
「以前、池添騎手にダービーを勝つために必要なことを聞いた際、こんな答えが返ってきたことがあります。『経験上、短期間で一気によくなる馬がダービーを獲れる』。この言葉が、サトノルークスにだぶります。先週のオークスでは、ディープインパクト産駒がワンツー決着。広く、のびのび走れるコースで、同じくディープ産駒のサトノルークスの一変があっても不思議ではありません」
さらに、松田記者にはサトノルークス以上に期待を寄せる馬がいる。青葉賞を制したリオンリオンだ。
「レース当日に小雨が降っていた青葉賞はやや重。(良馬場との)馬場差を考えれば、2分25秒0の勝ち時計は優秀でした。
それ以上に、個人的に高く評価しているのは、逃げ切ったレース内容です。やや重の東京・芝2400mにおいて、最初の1000mで1分を切るペースで逃げた馬が、そのまま先頭でゴールしたのは、同馬が初めて。鞍上の横山典弘騎手の手腕によるところが大きかったのでしょうが、自分の展開に持ち込めば、相当しぶといと思います」
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