皐月賞はダノンキングリーが狙い目。血統、馬場適性と好材料ばかりだ (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Kyodo News

 だが、ディープインパクト産駒では2017年の皐月賞勝ち馬であるアルアインが、母がダート7F(約1400m)の米GIBCフィリー&メアスプリントを勝った"米チャンピオンスプリンター"のドバイマジェスティと、本馬と同じような血統背景を持つ馬だった。もともとディープインパクト産駒の活躍馬には、母がスプリンターでも距離をこなす馬が多いため、これはあまり気にする必要はないだろう。

 ダノンキングリーは中山コースで行なわれた、ひいらぎ賞(芝1600m)で3馬身半差の圧勝を見せており、コース適性は十分。前走は上がり3F32秒9という瞬発力を見せているが、今年の出走予定馬で32秒台を出したことがあるのはこの馬1頭だけ。3番手くらいから競馬ができる自在性は皐月賞向きでもあるので、「打倒・サートゥルナーリア」はこの馬に託したい。

 もう1頭、血統的注目馬を挙げるとすればブレイキングドーン(牡3歳/栗東・中竹和也厩舎)だ。父ヴィクトワールピサ、祖父ネオユニヴァースともに皐月賞馬で、勝てば史上初の「皐月賞父仔3代制覇」という快挙となる。

 さらに母系を見ると、3代母アグネスセレーネーの半弟アグネスタキオンも皐月賞馬で、皐月賞にゆかりの深い血統の持ち主だ。新馬戦以後は3戦して勝利がないが、この舞台で"血が騒ぐ"のに相応しい馬だけに、前述の2頭と共にチェックしておこう。

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