菊花賞馬フィエールマンに不安。AJCCは中山巧者にここぞとお任せ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 中距離戦線のGIタイトルを狙う馬たちの年明け初戦として定着している、GIIアメリカジョッキークラブC(AJCC。1月20日/中山・芝2200m)。過去には、スペシャルウィーク、マツリダゴッホ、トーセンジョーダン、ルーラーシップらが、ここをステップにして古馬GI戦線での活躍につなげていった。

 ということは、今後を期待される強豪馬たちの始動戦。堅い決着が多いレースかと思われたが、過去の成績を振り返ってみると、意外とそうでないことがわかる。

 過去10年の1番人気の戦績は、2勝、2着2回、3着0回、着外6回と、かなり期待を裏切っている。しかも、前述したルーラーシップが2012年に勝って以降、1番人気は目下6連敗中。この中には単勝1.3倍という断然の支持を得ていたゴールドシップ(2015年、7着)も含まれており、GI馬とはいえ、絶対視はできないレースでもあるのだ。

 今年のメンバーを見渡すと、圧倒的な1番人気が予想されるのは、昨年デビュー4戦目でGI菊花賞(2018年10月21日/京都・芝3000m)を制したフィエールマン(牡4歳)。先週のGII日経新春杯でも明け4歳馬のグローリーヴェイズが勝利しており、ここでもフィエールマンが「ハイレベル」と評判の明け4歳馬の強さを、あらためて証明しそうなムードにある。

一番人気が予想されるフィエールマンにひと泡吹かせる馬はいるのか一番人気が予想されるフィエールマンにひと泡吹かせる馬はいるのか

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