舞台も展開も特異なJBCクラシックは「老練な3頭」に旨みあり

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

「ダート競馬の祭典」JBC3競走(スプリント、クラシック、レディスクラシック)が、2001年の創設以来、初めて中央(JRA)で開催される。

 舞台となるのは、京都競馬場。同日開催の3競走のうち、メインとなるのは、ダート界の一線級が集うJBCクラシック(11月4日/ダート1900m)だ。

 同レースは堅いイメージがあるが、過去5年の結果を見てみると、1番人気は1勝、2着1回、3着1回、着外2回と、意外と振るわない。

 また、これまでJRA勢の出走は最大で7頭だったが、今回はJRAの競馬場で行なわれるため、JRA所属馬の出走頭数が大幅に増える。つまりその分、力のある伏兵馬が加わるということ。波乱の要素がそれだけ増す、と言ってもいいだろう。

 さらに例年はこの時期、JBCクラシックと似た条件の、GIIIみやこS(京都・ダート1800m)が開催されていた(※JBC競走開催のため、今年は休止)。同レースはGIIIだが、JBCクラシックはGI格のレース。出走する各陣営の本気度もみやこSとは比較にならず、熾烈さは一段と増すはずだ。

 そしてもうひとつ、波乱を匂わす特筆すべき点がある。それは、京都・ダート1900mという特異なコースで行なわれることだ。

 そのため、JBCクラシックの予想において、日刊スポーツの太田尚樹記者は「このコース形態と展開がカギになる」と言う。

「京都のダート1900mは、最初のカーブとなる1コーナーまでの距離が約380mと長く、1800m戦に比べて、先攻勢が焦ることなくレースを進められるため、ペースが落ちやすく、先攻有利のコースです。

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