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天皇賞・秋にGI馬7頭が集結。
芝2000mに強い2頭に注目!

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Yamane Eiichi /AFLO

 10月28日、東京競馬場では3歳以上によるGI天皇賞・秋(芝2000m)が行なわれる。

 当初出走を予定していた、今年の日本ダービー馬ワグネリアン、昨年の最優秀2歳牡馬ダノンプレミアムの回避は残念だが、アルアイン(2017年皐月賞:中山・芝2000m)、キセキ(2017年菊花賞:京都・芝3000m)、スワーヴリチャード(2018年大阪杯:阪神・芝2000m)、マカヒキ(2016年日本ダービー:東京・芝2400m)、ミッキーロケット(2018年宝塚記念:阪神・芝2200m)、レイデオロ(2017年日本ダービー)、ヴィブロス(2016年秋華賞、2017年ドバイターフ:メイダン芝1800m)と、7頭ものGI馬が顔を揃えている。

 アルアイン、スワーヴリチャード、ヴィブロスと、2000mのGI馬が3頭集まっているが、筆者は3000mの菊花賞を勝ったキセキ(牡4歳/栗東・中竹和也厩舎)に注目している。

2017年の菊花賞を制したキセキ2017年の菊花賞を制したキセキ 同馬が勝利した昨年の菊花賞は、不良馬場で勝ちタイムは3分18秒9と、レコードから17秒以上も遅い。スタミナとパワーが要求される競馬になったため、キセキについてもそんなイメージがついてしまったと思われるが、決してスピードがない馬ではない。

 2歳時の新馬戦は阪神の芝1800m戦で3馬身半差の圧勝を見せ、2勝目は中京芝2000m戦、3勝目は信濃川特別(新潟・芝2000m)を勝利している。特筆すべきは信濃川特別の内容で、4コーナーでは14頭立て12番手の後方待機策から、上がり3F32秒9という素晴らしい瞬発力を発揮し、1分56秒9の好時計を叩き出しているのだ。

 新潟競馬場は好タイムが出やすい競馬場ではあるが、この持ちタイムはメンバー中最速で、過去の天皇賞・秋でこれを上回るタイムで勝ったのは2011年のトーセンジョーダン(1分56秒1)のみだ。

 キセキは昨年の菊花賞後、GI香港ヴァーズ(シャティン・芝2400m)9着、GII日経賞(中山・芝2500m)9着、GI宝塚記念8着と不振だった。だが、前走は芝1800mの毎日王冠で、他馬より2kg以上重い斤量を背負いながら2番手を追走し、勝ったアエロリットから0秒2差の3着に粘り込む好内容の競馬を見せた。先行して結果を出せたのも収穫だ。

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