穴党記者が密かに漏らした「隠し玉」3頭がスプリンターズSで化ける
秋のGIシリーズが、いよいよ幕を開ける。
その第1弾を飾るのは、電撃の6ハロン戦、スプリンターズS(9月30日/中山・芝1200m)である。香港からの遠征も含めて、6頭のGI馬が参戦。そこにこの夏の上がり馬も加わって、「スプリント王決定戦」と呼ぶにふさわしいメンバーがそろった。
昨年は、1番人気のレッドファルクスが勝利。それ以前にも、王者ロードカナロアが連覇を飾るなど、一見堅そうなイメージのあるレースだ。現に過去10年で1番人気が4勝、2番人気が1勝、3番人気が2勝を挙げて上位勢が強さを見せているが、10年中5回は3連単の配当が10万円超え。実際のところは、"祭り"の幕開けにはもってこいの"オイシイ"レースなのだ。
とはいえ、今年は"マジックマン"ことジョアン・モレイラ騎手が再び短期免許を取得して、今春のGI高松宮記念(3月25日/中京・芝1200m)3着馬で、前走のGIIIキーンランドC(8月26日/札幌・芝1200m)を快勝しているナックビーナス(牝5歳)に騎乗。さらに、GI高松宮記念の覇者ファインニードル(牡5歳)は、この秋初戦のGIIセントウルS(9月9日/阪神・芝1200m)を仕上がり途上で楽勝してきた。
上位人気が予想される面々に付け入る隙はなさそうで、波乱を望むのはやや難しい状況にある。だが、日刊スポーツの松田直樹記者はこう語って、本命ムードに横槍を入れる。
「前哨戦のセントウルSで、重馬場、斤量58kgに加えて、香港遠征からの帰国初戦という過酷な条件を克服し、1馬身半抜け出した"春の王者"ファインニードルの"1強時代"到来の感も、確かにあります。でも、王者にだって、付け入る隙はありますよ」
松田記者が続ける。
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