2強が注目されるオールカマー。休み明けの人気薄3頭が下克上を成す (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 また、前述の2014年に2着に入ったラキシスも、ヴェルデグリーンと似たような状況だった。こちらは、前年の秋に500万下、1000万下と連勝し、そのまま格上挑戦となるGIエリザベス女王杯(京都・芝2200m)で2着と好走。年が明けてもその勢いは止まらず、重賞戦線で善戦を繰り返した。

 だが、2度目のGI挑戦となったGIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)で15着と大敗し、休養を取った。そして、ラキシスもGIでの完敗、休み明けという状況を受けて、オールカマーでは人気薄となったが、休養中に立て直して2着と巻き返した。

 勢いある"上がり馬"であったなら、一度重賞で大敗を喫したとしても、休養して立て直しを図れれば、再びかつての活気を取り戻せるということ。実は今年、このパターンにはまりそうな馬がいる。

 ガンコ(牡5歳)だ。

アルアイン、レイデオロの「2強」崩しが期待されるガンコアルアイン、レイデオロの「2強」崩しが期待されるガンコ 同馬は昨年12月に1000万下を制すると、格上挑戦となるGII日経新春杯(1月14日/京都・芝2400m)で3着と健闘。勢いに乗って、続く自己条件の1600万下を制すると、GII日経賞(3月24日/中山・芝2500m)も勝って重賞制覇まで成し遂げた。

 ところが、初のGI挑戦となる天皇賞・春(4月29日/京都・芝3200m)では3番人気に推されるも、GIの厚い壁に跳ね返されて14着と惨敗。その後、休養に入った。

 そして、今回が復帰戦。GIでは力の差を見せつけられたが、使い詰めの影響もあったのだろう。大敗後で、休み明けという条件から、上位人気は見込めないが、休養中に馬体的にも、精神的にも回復していれば、ヴェルデグリーンやラキシスのように、再浮上できるはず。一発があっても不思議ではない。

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