大荒れ確実のマーメイドS。この「5頭ボックス」が大富豪への第一歩

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 6月10日に行なわれる牝馬限定のGIIIマーメイドS(阪神・芝2000m)は、穴党にはうってつけのレースだ。

 というのも、過去10年間で1番人気は2勝、2着1回、3着1回、着外6回と振るわないうえ、たとえ1番人気が上位に来ても、必ず10番人気以下の馬が馬券圏内に飛び込んできて、常に高配当をもたらしてくれるレースだからだ。

"荒れる"レースであることは、日刊スポーツの太田尚樹記者も認める。

「馬連で見ても、過去10年間の平均配当は1万3508円。相当、荒れています。難解ではありますが、穴党にとっては予想のしがいのあるレースと言えますね」

 では、どういった馬が穴を空けるのか。太田記者はこう分析する。

「2008年にハンデ48kgのトーホウシャイン(12番人気)が勝った印象が強いため、ついつい軽ハンデの馬に目がいきがちですが、過去10年でハンデ51kg以下の馬が勝ったのは、同馬だけ。最多勝はハンデ53kgの6勝、これに続くのがハンデ55kgの2勝です。"ほどほどのハンデ"の馬が狙い目と言えそうです」

 一方、デイリー馬三郎の吉田順一記者はこんな見解を示す。

「過去10年の結果を見ると、あまり重い斤量を背負わされることのない、前走が条件戦だった馬が20頭出走して10頭が連対。また、ハンディキャッパーのひとつの指針となる前走の着順を見てみると、斤量を軽く設定しやすい、掲示板を外していた馬が8頭連対しています。それも踏まえて、データから傾向や対策は取りづらく、狙いを絞り込むのは一発勝負の要素が強いと思います。

 そもそも牝馬限定戦は、ハンデ戦、定量戦にかかわらず、荒れることが多く、なかでも梅雨の時期に行なわれるマーメイドSは、高温多湿の気候や荒れた馬場などの影響を受けて、波乱が起こりやすいのでしょう。そうした状況にあって、重視されるのは"格よりも出来"。ここに向けて、いかに状態を合わせてくるかがポイントになると思います」

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