マイラーズCで「GI6連戦の資金をくれる親切な2頭」が見つかった (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO


2年前にはシンザン記念を制しているロジクライ2年前にはシンザン記念を制しているロジクライ

「故障によって、2年近く休んでいた同馬。昨年12月に復帰し、休み明け3戦目には本領を発揮して現在は2連勝中です。前走の六甲S(3月25日/阪神・芝1600m)は1分32秒台で制し、今年の阪神マイルの最速タイムをマークしました。

 逃げても、好位でも競馬ができるので、開幕週の馬場にぴったりの適性を持っています。京都のマイル戦も3戦3連対。3歳時には同舞台で行なわれたGIIIシンザン記念を勝っています。同レースの2着は、のちにGI桜花賞馬となったジュエラー。素質の高さは確かです。今回の有力メンバー、エアスピネル(牡5歳)、サングレーザー(牡4歳)らと比べても、見劣りません」

 一方で、デイリー馬三郎の吉田順一記者は、今年も"高速決着"という前提には、やや懐疑的な目を向けている。

「今年は、例年とは違う印象を受けます。というのも、昨年の第4回京都開催(2017年10月7日~10月29日)が雨にたたられて、極悪馬場でのレースが多かったからです。現に、その影響は年明けの京都開催にも出ていて、荒れた馬場のためにラチ沿いを使わないレースが増えていました。全体的な時計も遅かったように思います。

 加えて、今年の第2回京都開催(1月27日~2月18日)もわりと雨が多くて、馬場へのダメージは一層加速しています。馬場造園課によれば、『馬場は相当痛んでいますし、(今開催後の)張り替え作業までは劇的によくなることはないと思います。何とか5月開催まで保(も)てばいいのですが......』とのこと。今年は根っこの密集度が少ないため、反発力が弱まり、その分、少し時計がかかる可能性はありそうですよ」

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