ダノン回避でチャンス。
「皐月賞狙いなのに人気落ちの2頭」で稼げる

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Ito Yasuo /AFLO

 今週末15日、中山競馬場では3歳クラシックレースの第1弾・GI皐月賞(芝2000m)が行なわれる。

 絶対的存在と見られていた無敗の2歳王者ダノンプレミアム(牡3歳/中内田充正厩舎)が回避し、一転して混戦ムードが漂うが、押し出されて1番人気となりそうなワグネリアン(牡3歳/友道康夫厩舎)もかなり強い馬で、順当に決着する可能性も高い。しかし、より多くの馬にチャンスが広がるのは間違いなく、今回はそんな馬たちを取り上げてみよう。

 まずは昨年のGIホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)を勝ったタイムフライヤー(牡3歳/松田国英厩舎)。同コースの新設GIを勝った馬だけに、順調なら人気の一角に入るはずだったが、前走のOP若葉S(3月17日/阪神・芝2000m)で単勝1.2倍という圧倒的1番人気に推されながら5着に敗れ、一気に評価を落とした感がある。

皐月賞と同じ舞台であるGIホープフルSを制しているタイムフライヤー皐月賞と同じ舞台であるGIホープフルSを制しているタイムフライヤー 若葉Sの結果は後方から外々を回る展開でスローペースと、この馬に向かない条件が揃ってのものだ。あくまでも目標は皐月賞、GI日本ダービー(5月27日/東京・芝2400m)にあるので、若葉Sは余裕を持った仕上げでもあったのだろう。関西の有力馬たちが関東のGII弥生賞(3月4日/中山・芝2000m)に出走したのに比べ、輸送の負担が軽い若葉Sで前哨戦を消化したのは好感が持てる。弥生賞2着のワグネリアンはそこまで無敗で来ていたし、相手がダノンプレミアムということで、ある程度は仕上げていただろうとみる。皐月賞に向けての余力や上積みという点では、タイムフライヤーがかなり優位に立っていると言える。

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