ドバイワールドCは日本馬無視で、魔法の「万馬券じゅうたん」に乗れ (2ページ目)

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 ところが、である。ドバイゴールデンシャヒーンは見事に快速馬が揃った。シロングが出走を取り消して8頭立て。ブックメーカー各社のオッズではブリーダーズCスプリントの勝ち馬ロイエイチ(せん6歳/父モアザンレディ)が断然の人気となって、以下エックスワイジェット(せん6歳/父カンタロス)、マインドユアビスケッツ(牡5歳/父ポッセ)という順になっている。逃げるのはエックスワイジェット、日本のマテラスカイ(牡4歳/父スペイツタウン)、前哨戦を勝ったジョーダンスポート(せん5歳/父ドバウィ)と見られており、いずれもスタートダッシュが持ち味。ロイエイチはこれらを見る位置で、そして、マインドユアビスケッツは後半勝負の脚質だ。
 
 この中で持ち時計が図抜けているのがロイエイチ。ダート1200mで1分8秒台を再三に渡って叩き出している。アメリカよりも多少時計が掛かったとしても1分10秒台は確実。ここは逆らう必要はないだろう。

 穴で考えるならば、前哨戦をレコードタイムで制したジョーダンスポートが面白い。大外枠だが、もはや8頭立てで、それほど影響があるとは考えにくい。むしろ、下手に囲まれたりせずに、前にラクに取りつけそうだ。バーレーン籍のファウジ・ナス調教師の管理馬であるが、英国から移籍後は5戦すべてドバイ・メイダン競馬場での出走となっている。実質的にはドバイ調教馬と見てもいいだろう。ナス調教師は過去にこのレースも制している点も心強い。
 
 もう1頭、大穴となるのが、12歳のレイナルドザウィザード(せん12歳/父スペイツタウン)。今シーズンに出走した2走はともに3着で1分12秒台の決着だった。この馬自身も昨年でも1分10秒台の決着に対応しており、また、泥田のようだった昨年を除けば、このレースで3戦して1勝4着2回と比較的相性がいい。年齢だけで嫌われそうだが、年に2~3走しか使わないため、まだまだ馬が若い。

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