キューバ人も期待? ソシアルクラブは
あの女傑ブエナビスタの愛娘

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選! 2歳馬情報局(2017年版)
第19回:ソシアルクラブ

 2008年から2011年にかけて、その才能をいかんなく発揮。GI戦線で競馬ファンを大いに沸かせた"女傑"がいる。ブエナビスタだ。

 母は、GI阪神3歳牝馬S(阪神ジュベナイルフィリーズの前身。阪神・芝1600m)を制したビワハイジ。その母をはるかにしのぐ輝かしい結果を積み重ね、優秀な兄姉の中でもずば抜けた実績を現役時代に残した。

 2歳時に阪神JFを制して母娘制覇を決めると、3歳の牝馬クラシックではGI桜花賞(阪神・芝1600m)、GIオークス(東京・芝2400m)と強烈な末脚を披露して連勝。牝馬二冠を達成した。

 古馬になってからも、牝馬限定GIのヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)を快勝。以降、牡馬混合のGIにも果敢に挑戦し、4歳時にGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)、5歳時にGIジャパンカップ(東京・芝2400m)で戴冠を果たして競馬界のトップに君臨した。

 また、敗れたレースにおいても、牡馬一線級を敵に回して常に上位争いを繰り広げた。その闘志あふれる姿に多くのファンが魅了され、まさに競馬史を代表する"名牝"の1頭と言える。

 そんな女傑も母となり、今年も期待の愛娘がデビューを迎えようとしている。栗東トレセン(滋賀県)の池添学厩舎に所属するソシアルクラブ(牝2歳/父キングカメハメハ)である。

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