2017.09.01

新潟記念の本命アストラエンブレムは、
最強世代の「遅れてきた大物」か

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 夏の新潟競馬のラストを飾るGIII新潟記念(新潟・芝2000m)が9月3日に行なわれる。一昨年のGIジャパンカップで2着と奮闘したラストインパクト(牡7歳/父ディープインパクト)をはじめ、ここをステップにして秋のGI戦線を目指す、重賞勝ち馬や重賞経験豊富な面々が顔をそろえた。

 そんな中、最も注目を集めて本命視されているのは、初の重賞タイトルを狙うアストラエンブレム(牡4歳/父ダイワメジャー)だ。

新潟記念で1番人気が予想されるアストラエンブレム 管理するのは、美浦トレセン(茨城県)の小島茂之厩舎。母はGI秋華賞を制したブラックエンブレムという、厩舎ゆかりの良血馬である。無論、デビュー前から評価は高く、母同様の活躍が見込まれていた。

 そういう意味では、本来なら重賞のひとつやふたつ、すでに勝っていてもおかしくない。それが、3歳クラシック戦線にも臨めず、いまだ重賞未勝利。ここまで遠回りしてしまったのは、どうしてだろうか――。

 デビューは2歳7月。中京のマイル戦だった。そこでは惜しくも2着に敗れたものの、翌月の未勝利戦をあっさり勝ち上がった。そして、すかさず重賞のサウジアラビアRC(東京・芝1600m)に挑戦。勝ったブレイブスマッシュにタイム差なしの3着と好走すると、飛躍への期待が一気に高まった。が、この時点で、アストラエンブレムに”変調”は見られていた。

「体質の弱いところがあって、1回レースを使うと反動が大きく出てしまう。そのため、どうしても使い込むことができなかったんです」