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真夏の電撃戦アイビスSD。
血統的視点から勝ち馬がクッキリ浮かんだ (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by Nikkan Sports

 今年はこのレースとしては13年ぶりにサクラバクシンオー産駒が不在となるが、同馬に次ぐ好成績を収めているアドマイヤムーン産駒はプレイズエターナル(牡7歳/栗東・安田隆行厩舎)が出走予定。今年5月の駿風S(5月6日/新潟・芝1000m)の勝ち馬だ。前走の韋駄天S(5月21日/新潟・芝1000m)は6着と敗れたが、スタートダッシュが鈍かったのが致命的で、五分に出られれば好走は可能だろう。

 その韋駄天Sを快勝し、人気を集めそうなフィドゥーシア(牝5歳/栗東・松元茂樹厩舎)の父は米国に繋養されているメダグリアドーロ。この父の産駒は日本ではダート中距離タイプが多く、芝短距離のフィドゥーシアは異端的な存在だ。フィドゥーシアが芝のスプリンターに出たのは明らかに母系の血の影響で、母ビリーヴは新潟・芝1200mで行われたGIスプリンターズS、中京・芝1200mのGI高松宮記念を制し、最優秀4歳以上牝馬に選ばれた名スプリンターという血統だ。5歳を迎えてオープン特別を2連勝と本格化を迎えた感があり、母仔2代の重賞制覇といきたい。

 以上、6頭を挙げたが、ネロ、プレイズエターナル、フィドゥーシアといった人気どころに不安要素は少なく、好走の可能性は高そうだ。血統的穴馬としてはナリタスターワンを挙げておきたい。

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