七夕賞で人気のゼーヴィントは、ここを勝って秋の大舞台を狙える器か (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

「いくつか、理由は考えられます。もちろん、昨年重賞を勝って、福島記念(2016年11月13日/福島・芝2000m)でも2着となったように、相性のいい舞台というのが、ひとつあります。ただそれ以上にポイントとなるのが、立地なのではないでしょうか。

 放牧先のノーザンファーム天栄が福島競馬場から近く、すぐにリフレッシュに出しやすい。福島開催で、天栄を利用する(一口馬主クラブの)シルクレーシングやキャロットクラブの関東馬が好成績を挙げやすいのも、そういった背景があるはずです」

 では、野口記者の見立てはどうなのか。今回のゼーヴィントは軽視してもいい、ということなのだろうか。 

「強調こそできませんが、メンバーも強力な相手は限られています。(ゼーヴィントは)約ひと月前にトレセンに戻ってきて調整されていて、先週はかなりビッシリとやりました。もともと素質はありますし、牧場でもある程度乗り込まれているので、これで十分と言えば、十分とも言えます。

 ただ、急仕上げを意識しすぎて今週の追い切りでもビッシリやってしまうようだと、まだ仕上がっていないのではないか、と勘ぐりたくなります。また逆に、オーバーワークという心配も増しますね。そういう意味では、今週が軽めの調整であれば、陣営としても自信を持って送り出せる状態にあると判断した、と見ていいでしょう」

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