目を見張る成長ぶりのカデナ。弥生賞からクラシックの主役へ浮上か (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 4戦目は、GIIIラジオNIKKEI杯京都2歳S(2016年11月26日/京都・芝2000m)に出走した。そこでカデナは、祖母にGI2勝のエアグルーヴがいる評判馬ヴァナヘイム(牡3歳)などを一蹴。重賞タイトルを獲得して、クラシック候補へと名乗りを上げた。

 重賞勝ち馬となってからは、大山(だいせん)ヒルズ(鳥取県)や栗東トレセンでじっくりと調整。弥生賞への直行を表明した。陣営によると、この中間の成長は目を見張るものがあるようだ。関西競馬専門誌のトラックマンが語る。

「前走の馬体重は460kgでしたが、休養を挟んで480kgほどにまで増えたようです。スタッフからは『体がひと回り大きくなって、かなりの成長が見られる』とのこと。中間はじっくりと乗り込んで、極めて順調ですね。厩舎としても、待望していたクラシック級の逸材の登場で、カデナに対する期待は相当膨らんでいます」

 今年の冬は、鳥取県の大山にも多くの雪が降った。そのため、カデナは予定より早くトレセンへ戻ってきたという。だが、その中で「十分な調整ができている」と先述のトラックマンは言う。

 まさに順風満帆と言えそうだが、それでもこの馬にとっての課題はまだあるようだ。トラックマンが続ける。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る