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阪急杯で本命シュウジを逆転へ。ロサギガンティアに好材料が2つある

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 先週のフェブラリーSでは、「ヒモ穴馬」に取り上げたゴールドドリームが勝利。鞍上のミルコ・デムーロ騎手が見事な手綱さばきを見せてくれました。2着に敗れたものの、ベストウォーリアの戸崎圭太騎手も素晴らしい騎乗でしたね。

 また、3着のカフジテイクも脚質を考えれば、最善を尽くしたと思います。やはり東京のダートは、1400m戦では差し切れても、マイル戦になるとそう簡単にはいかないということ。逆に言えば、マイル戦で差し届かなかった馬が1400m戦に臨めば、差し切れる可能性が増すはずです。そういうコース形態ですから。

 さて、今年最初のGIフェブラリーSが終了し、次週からは3歳クラシックに向けたトライアル戦がスタート。いよいよ春競馬へと突入していきますね。そんな中、今週は古馬戦線の、春の大舞台への前哨戦と言える中山記念(2月26日/中山・芝1800m)と、阪急杯(2月26日/阪神・芝1400m)が行なわれます。

 今年から大阪杯(4月2日/阪神・芝2000m)がGIに昇格したことによって、そのステップレースともなる中山記念は、例年以上に重要なレースとなりました。結果、GI馬4頭をはじめ、この春の大きな舞台を狙う好メンバーがそろいました。

 そんな中山記念にはもちろん注目すべきですが、実は近年、高松宮記念(3月26日/中京・芝1200m)への主要なステップレースとなっている阪急杯も見逃せない一戦です。昨年の勝ち馬ミッキーアイルは、ここから高松宮記念で2着と好走。さらに、2014年のコパノリチャード、2013年のロードカナロアも、ここを勝って高松宮記念も制しました。

 そうした過去と比べると、今年は全体的なメンバーのレベルが決して高いとは言えませんが、少頭数のわりには難解なレースとなりました。そういう面も踏まえて、ここではあえて阪急杯を取り上げたいと思います。

 前述したとおり、昨年のミッキーアイルをはじめ、コパノリチャードやロードカナロア、さらにここで結果を出してなくても、阪急杯をステップにして高松宮記念で好走した馬は非常に多いです。この傾向は、中京コースが改修される前からです。やはりGIという厳しい舞台とあって、単なる1200m戦のスピードだけでなく、1400m戦でも対応できるスピードの持続力と、脚をためられる器用さも必要とされるのでしょう。

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著者プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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