JRAトップ堀厩舎の「秘密兵器」ラディアンスウェイは放牧中でも注目 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by AFLO

「昨年12月にゲート試験をパスして、年末年始に本格的な調教を行ないましたが、『相当モノはいい』とのこと。デビュー戦は"出たとこ勝ち"くらいの感触を持っているようです。厩舎としてもかなり期待している逸材で、先々も相当楽しめる1頭だと見ていますね」

 名うてのスタッフたちがこれだけの賛辞を送るのだから、その素質は間違いないと言えるだろう。となると、早くその姿を競馬場で見たいものだが、デビュー戦についてはまだかなり先になりそうだ。

 というのも、少し調教をしたあと、同馬は再び放牧に出されてしまったのである。ただし、これはアクシデントではなく「期待しているからこそ」だという。先述のトラックマンが続ける。

「何本か本格的な追い切りをしたのですが、疲れが出てしまったため、無理せず放牧に出したようです。先々大きいところを狙える器だからこそ、ここはあえて大事を取ったとのことですね。普通なら、この時期に素質馬を管理すると、つい春のクラシックに照準を合わせてしまいますが、そこは馬の成長を優先する堀厩舎。クラシックうんぬんよりも、その先のビッグタイトルを見据えているのでしょう」

 現在は放牧に出ているため、デビューについては「今後の調整の進め具合で決まっていくのではないか」とトラックマン。じっくりと成長を促したその先で、トップ厩舎が太鼓判を押す実力が存分に見られることだろう。

 大きな期待を受けて、じっくりと英気を養うラディアンスウェイ。デビュー戦を迎える日が待ち遠しい。

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