絶対王者がいても「荒れる」スプリンターズS。穴候補は2頭いる

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 10月2日に行なわれるGIスプリンターズS(中山・芝1200m)。秋のGIシリーズの口火を切る一戦は、春のGI高松宮記念(中京・芝1200m)を制した"王者"ビッグアーサー(牡5歳)が頭ひとつ抜けた存在となっている。

 高松宮記念以来、5カ月半ぶりとなった前走のGIIセントウルS(阪神・芝1200m)を快勝したビッグアーサー。先手を取って、後続を寄せつけなかったレースぶりは、まさに横綱相撲だった。さらにレベルアップした王者にとって、スプリンターズSは"絶対政権"を築く舞台となりそうだ。

 しかし、だからといって、穴党が匙(さじ)を投げることはない。過去のスプリンターズSを振り返ってみても、本命馬が磐石の勝利を決めながら、2、3着には多くのケースで伏兵馬が飛び込んできているからだ。

 例えば、昨年は1番人気のストレイトガールが勝利したものの、2着に11番人気のサクラゴスペル、3着に9番人気のウキヨノカゼが入線。3連単は、10万6170円の高配当となった。

 2013年も、単勝1.3倍のロードカナロアが断然の人気に応えて快勝。2着にも2番人気のハクサンムーンが入ったが、3着には15番人気のマヤノリュウジンが飛び込んで波乱を演出した。

 つまり今年も、本命ビッグアーサーが難なく勝利を飾ったとしても、人気薄の馬が2、3着に突っ込んで"荒れる"可能性は大いにある。ここでは、そんなことを実現してくれそうな穴馬を探ってみたい。

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