旅打ち第3弾は、「友の会バス」で
日本最西の佐賀競馬場へGO! (3ページ目)
必勝を願って食した「黒ゴマパン」 格安なパンでも、味は抜群だ。列車に乗ってすぐに頬張ってみると、黒ゴマの香ばしい、独特な風味が口の中で心地よく広がった。粗い食感もまた、その香ばしさを引き立てている。
それにしても、こんなふうにのんびりと列車の旅をするのは、いつ以来だろうか。
海外競馬の取材では、移動はほとんど飛行機。つい先日も、南アフリカに行って来たばかりだ。乗り継ぎのイスタンブールでは空港テロとニアミスするなど、あれもまた大変な旅だった。
そんな飛行機の旅に比べて、車窓からさまざまな風景が眺められる列車の旅は、やはり風情がある。都会暮らしですさんでいた心が、なんとなく洗われる感じもする。
このときばかりは一瞬だけ、本当に一瞬だけ、「スポルティーバから依頼がなければ、できなかった経験かもなぁ......」と思った。が、直後に「だろ?」と、上から目線の担当編集Tのにやけた顔が頭に浮かんで、自らの考えを全否定した。やはり、こんな無謀なことをさせるスポルティーバはブラックだ!
どうでもいいことを考えていると、列車は鳥栖を過ぎて、あっという間に久留米に到着した。久留米と言えば、松田聖子に、チェッカーズ、シーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠の出身地である。そうそう、この日が投票日の東京都知事選挙に出馬した元ジャーナリスト氏も、確かこの近くの出身だったはず。
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