安藤勝己がじっくり厳選。超ハイレベルの「3歳牡馬番付」 (2ページ目)

  • 新山藍朗●構成 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

  横綱:リオンディーズ(牡3歳)
(父キングカメハメハ/戦績:3戦2勝、2着1回)

 弥生賞では、最後にマカヒキに差されてしまったけど、あのときのクビ差は競馬がうまくいったか、いかなかったかの差。競走馬として本来持っている資質やスケールでは、この馬のほうがマカヒキよりも上だと思っている。それは、サトノダイヤモンドとの比較でもそう。

 弥生賞の敗因は、勝ちにいく競馬をしてしまったこと。少頭数の外枠ということもあって、スタートを決めて普通に出していったら、ずっとハミを取って、行きたがってしまった。最後までメリハリのない競馬になって、あれではこの馬の実力は出し切れないよ。

 皐月賞では、負けてもいいくらいの気持ちで、あえていいスタートを切らない。馬群の後ろに控えさせて、ひたすら脚をためるようにする。そうすれば、朝日杯フューチュリティS(1着。2015年12月20日/阪神・芝1600m)のときのような、ズドーンといったすごい脚を使えるはず。おそらく鞍上のミルコ・デムーロ騎手も、本番ではそんな乗り方をイメージしているんじゃないかな。

 気性面の問題もあって、他の2頭よりも課題が多いのは確か。それでも力を出し切れば、一番強いのはこの馬、と自分は思っている。

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