皐月賞まであと3週間。「3強」の中で最も強いのはどの馬か (5ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Murata Toshiyuki

 5位は、ハートレーディーマジェスティマウントロブソンの3頭。ぞれぞれ、「3強」の一角崩しが期待される伏兵候補だ。

木南氏
「共同通信杯(2月14日/東京・芝1800m)こそ、1番人気9着と凡走しましたが、ハートレーは怖い一頭。年末のホープフルS(2015年12月27日/中山・芝2000m)では、新潟2歳Sを圧勝したロードクエストを弾き飛ばして快勝しました。そのレース後、オーストラリアでも、香港でも、今絶好調のヒュー・ボウマン騎手が『飛んだ』と絶賛。それは、通訳が誇張したのではなく、本人の言葉です。まだまだ一発を秘めていると思います」

吉田氏

「6番人気の低評価ながら、共同通信杯を制したディーマジェスティ。当時は、ベタ爪気味で渋った馬場は合わないタイプと判断しましたが、ノメりつつも鞍上の叱咤激励で勝負どころでも置かれることがありませんでした。そこは、精神面の強さでしょう。最後は、内から馬場のいい外目に出していくと、坂上ではディープインパクト産駒らしい切れ味を見せて完勝。不得手な馬場で結果を出したことは大きく、まだまだ伸びしろがある点も好感が持てます」

土屋氏
「スプリングSを制したマウントロブソン。勝ち上がるまでに3戦を要しましたが、2着に敗れた最初の2戦は、のちに重賞で勝ち負けを演じる馬たちとの仕上がりの差によるもの。3戦目で未勝利戦を快勝すると、4戦目のあすなろ賞(2月13日/小倉・芝2000m)では、全体のペースが上がる中、後方から一気にまくっていって、直線に入ってからも脚色は最後まで鈍ることはありませんでした。それは、能力があるからこそできる芸当。堀宣行厩舎の管理馬ですし、まだまだ奥がありそうです」

 いよいよ3週間後に迫った皐月賞。「3強」が本番でも強さを示すのか、はたまた伏兵陣の一発があるのか。近年では、「屈指のハイレベル」と言われる戦いを存分に堪能したい。

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