M・デムーロ騎手が来春のクラシックを夢見る「5頭の2歳馬」 (3ページ目)

  • 新山藍朗●構成 text&photo by Niiyama Airo

――さて、いよいよ秋競馬も本格化。これから毎週のようにGIレースが行なわれますが、デムーロ騎手の騎乗予定と期待馬について、教えていただけますか。

「天皇賞・秋(11月1日/東京・芝2000m)には、アンビシャス(牡3歳)に乗る予定だけど、その他は、まだちょっとわからない」

――GIの中で、特に勝ちたいレースというのはありますか。

「全部勝ちたい!(笑)。でも、どれかひとつ、と言われれば、ジャパンカップ(東京・芝2400m)かな。ダービーはビッグレースだけど、(盛り上がるのは)日本(の中)だけね。ジャパンカップは、世界中から強い馬が来て、勝てば世界から認められます。だから、勝ちたい。(2008年に)スクリーンヒーローで勝ったときは、すごくうれしかった。その前の3年ぐらい、日本で重賞さえ勝っていなかったから(実際は2005年、2006年は重賞未勝利も、2007年には重賞1勝)、余計にうれしかったよ。あと、有馬記念(中山・芝2500m)も勝ちたい。1年で最後のGIで、お客さんがいっぱい来るでしょ。ボクは一度勝っているけど(2010年のヴィクトワールピサ)、あそこで勝つのは最高!」

――デムーロ騎手は、ダービーをはじめ、天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念というビッグレースを制し、日本でGIを12勝もしています。しかし、なぜか牝馬のGIは1回も勝っていません。もしかして、“オンナ嫌い”なのでしょうか。

「そんなことはありません! ボク、女の人、大好きです(笑)。だから、理由はわからないね。ただ、これまでに『絶対に勝てる!』という強い牝馬に乗っていない、というのはあるかもしれない」

――今春の牝馬クラシックで騎乗したクイーンズリング(牝3歳)も、強い馬だと思いますが、絶対的な存在とは言えませんでした。

「今年の3歳牝馬は、上が強いね。トップクラスの馬は、かなり力がある。そういう意味では、彼女(クイーンズリング)はかわいそう。それに、距離はマイル(1600m)が一番いい。来年のヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)は面白いと思うよ」

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