【競馬】「変身」サトノラーゼン。ダービーにも強気の陣営
2015年クラシック候補たち
第13回:サトノラーゼン
競馬界最高峰の舞台となる、GI日本ダービー(5月31日/東京・芝2400m)。同レースへの出走権争いが5月9日、最終局面を迎えた。関西ではGII京都新聞杯(京都・芝2200m)が行なわれ、2番人気のサトノラーゼン(牡3歳/父ディープインパクト)が快勝。この勝利で賞金を加算した同馬は、見事ダービーの出走権を獲得した。
京都新聞杯を快勝してダービーへ向かうサトノラーゼン(左)。 前走のはなみずき賞(4月18日/阪神・芝2000m)では、好位から抜け出して楽々と勝利を飾ったサトノラーゼン。京都新聞杯でも、スタートからインの5番手を追走し、直線を迎えて外に持ち出すと、一気に先頭をとらえた。抜け出してからも脚色は衰えることなく、ライバルたちの追撃を完封。粒ぞろいの面々を振り切ったレースぶりからは、センスの高さが感じられ、堂々とダービーへの"東上"を決めたのである。
とはいえ、サトノラーゼンが軌道に乗るまでには、かなりの時間がかかった。昨年の7月にデビューしながら、初勝利を決めたのは、年が明けて5戦目の3歳未勝利(1月5日/京都・芝2000m)だった。その後も、はなみずき賞で500万下のクラスを脱するまでに3戦を要した。
サトノラーゼンは、出走したすべてのレースにおいて、3着以内を確保してきた。ゆえに、決して能力が低いわけではないのだが、何かが足りなかった。それが、ここに来て2連勝。堅実さが売りだった同馬は、大きな変わり身を見せた。かつてのもどかしい姿は、完全に消え去ったと言える。
同馬を管理するのは、栗東トレーニングセンター(滋賀県)の池江泰寿厩舎。日本ダービーの"常連"と言える名門厩舎は、サトノラーゼンの"変身"について、「これまで戦ってきたレースの賜物」と考えているようだ。関西競馬専門誌のトラックマンが語る。
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