【競馬】フローラSは、混戦オークスの「ヒロイン」候補に注目 (2ページ目)

 クラリティスカイに騎乗した横山騎手は、スタートして外から軽く出して行きました。そうして、逃げると思われていた馬が逃げずに内にとどまっているのを見ると、すかさず前を行く有力馬のキタサンブラック(牡3歳)を抜いて先頭に立ったのです。これは、鳥肌が立つほど、うまい騎乗でした。

 逃げ馬が「絶対に行く」と主張していれば、先頭に立つことはなかったと思います。スタートと同時に、横山騎手は内で逃げ(るであろう)馬の動きをずっと見ていましたからね。結局、その馬が行かないとわかった瞬間、瞬時に動き出すという好騎乗。それには、自分が先頭に立っても、前にいるキタサンブラックが絶対に競ってこないという確信もあったのでしょうね。

 何にしても、皐月賞という大舞台において、5着という結果を残せたのは、馬の能力はもちろんのこと、横山騎手の好騎乗による部分が大きかったと思います。

 このフローラSで騎乗するディアマイダーリンも、脚の使いどころ、という点で難しさを持っています。それでも、横山騎手ならば、その能力を最大限に発揮してくれるのではないでしょうか。

 もう一頭、ここでオークス出走の権利を獲れれば、本番でも面白いな、と思える存在がいます。その競馬っぷりに、大きな可能性を感じるフロレットアレー(牝3歳)です。まだ1勝馬ですが、新馬戦(9着)以外は常に安定したレースぶりを披露。何よりレース巧者であることが、最大の強みです。

 前走のミモザ賞(3月28日/中山・芝2000m)でも、2着だったとはいえ、1番人気のダイワミランダ(牝3歳)を相手と見て、ゴール直前で同馬(4着)をきっちりかわしました。そのパフォーマンスは、ここでも十分通用すると思いますし、今回の結果次第では、オークスに向けてますます期待が膨らみます。

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