【競馬】朝日杯FS、コスモナインボールが良血馬を出し抜く (2ページ目)

 アッシュゴールドは、その偉大なる兄よりもひと回り小柄ですが、2戦目からのパフォーマンスは「やっぱり良血だな」と思わせる内容を披露しています。多少気難しい面は残しつつも、未勝利戦(10月26日/京都・芝1600m)では京都内回りの短い直線を後方から豪快に差し切りました。同レースの2着馬ヴェルステルキング(牡2歳)が次走で快勝し、3着馬アイフォーサンディ(牡2歳)もそのあとすぐに未勝利を脱出。それだけ高いレースレベルだったことを思えば、相当な力の持ち主と言えます。

 実際、前走の重賞デイリー杯2歳S(11月15日/京都・芝1600m)でも、勝ったタガノエスプレッソ(牡2歳)にはうまく乗られて2着に甘んじましたが、パフォーマンス的にはアッシュゴールドのほうが上回っていたように思います。新馬戦(7月26日/中京・芝1600m)で見せ場もなく6着に敗れたときはがっかりしましたが、夏の間に成長し、早くも頭角を現してきましたね。

 この馬にとっては、外回りの阪神・芝マイル戦に舞台が移ったことは願ってもないことでしょう。来年のクラシックを占う意味でも、その走りからは目が離せません。

 朝日杯と同じ舞台で行なわれた先週の阪神JFでは、唯一のディープインパクト産駒ショウナンアデラ(牝2歳)が見事な差し切り勝ちを収めました。そこで気になるのは、今回も一頭だけ参戦するディープインパクト産駒のダノンプラチナ(牡2歳)です。しかも、鞍上も同じ蛯名正義騎手。さらに言えば、前走の東京コースでの勝ち方も、ショウナンアデラの臨戦過程にそっくり。この舞台に向けてのステップとしては申し分なく、ますます食指が動きます。

 この馬もまた、中山ではなく、阪神の外回りのほうが歓迎のクチ。2週連続で、ディープインパクト産駒、蛯名騎手、そして関東馬によるGI勝利があってもおかしくないですね。

 ところで、このレースの「ヒモ穴馬」ですが、3勝馬ながら評価の低いコスモナインボール(牡2歳)を取り上げたいと思います。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る