【競馬】ジャパンカップ、本気度の高い外国馬が侮れない!

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Nikkan sports

 数多ある日本の競馬競走の中で、もっとも世界中から注目を集めるのが今週末に行なわれるGIジャパンカップ(東京・芝2400メートル)である。今年はロンジンがオフィシャルパートナーとなって、よりそのプレゼンスが高まり、世界が認める日本最高峰の競走らしく日本から9頭ものGI馬が顔を揃えた。

 凱旋門賞からの帰国初戦を迎える「ロンジンワールドベストレースホースランキング1位」のジャスタウェイや、ドバイシーマクラシックを制したジェンティルドンナといったように、国外でGI勝ちを収めた馬が2頭も出走するのはもちろんレース史上初めてのこと。その他の出走馬も含めて、2006年から続いている日本調教馬の連勝が今年も濃厚と思える陣容である。

助手を背に馬場入りするアイルランド ダービー馬、トレーディングレザー助手を背に馬場入りするアイルランド ダービー馬、トレーディングレザー 一方で、すっかり水をあけられる形となってしまった外国招待馬は3頭と、今年は過去最も少ない頭数となってしまった。キラ星のような日本勢を前に、すっかり霞んでしまいそうだが、3頭いずれもが地元を代表するに値する戦績を持っており、一概に外国馬だからと軽視できない存在だ。

 目玉となるのは、昨年のGIアイルランドダービー(カラ・芝12ハロン=約2400メートル)馬、トレーディングレザー(牡4)の参戦だ。馬主はUAEドバイの首長であるシェイク・モハメド氏率いるゴドルフィン(※)、管理するのはエイダン・オブライエン調教師などの師匠筋でもあるジム・ボルジャー調教師で、ジャパンカップへの出走を決断したこと自体が驚かされる1頭だ。それだけに物見遊山ということはなく、相応の勝算があってのものだということが伝わってくる。
※UAE、ドバイの王族マクトゥーム家による競走馬管理団体

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