【競馬】中山牝馬Sは「軽量」キャトルフィーユで勝負 (2ページ目)

 この時点で、すでに重賞級の能力を見せていましたが、3走目のアーリントンC(2011年2月26日/阪神・芝1600m)で敗戦後(7着)は、なかなか波に乗れませんでした。500万、1000万下のレースを制して軌道に乗ったかと思えば、準オープンでは惜敗続き。1000万下に降級しても、また同じようなレースが続いて、だいぶ出世が遅れてしまいましたね。

 しかし、6歳を迎えてからのここ2戦は、何かひと皮むけたイメージがあります。2走前の京都牝馬S(1月25日/京都・芝1600m)では過去最高の馬体重(514kg)でしたが、終(しま)いのひと伸びが増して、やっと本格化したような雰囲気を感じました。もし、今回がマイル(1600m)戦だったら、大本命だったでしょうね。

 というのは、今回が初めての1800m戦だからです。わずか200mの距離延長でも、そこは課題になります。それでも救いがあるのは、中山・芝1800mというコースはコーナーが4つあること。しかも、スタートしてから最初のコーナーまでの距離が短いため、比較的距離不安の誤魔化しが利くこと。ノーブルジュエリー自身、年齢を重ねてきたことで、折り合いもつきやすくなっていると思いますし、今の出来なら決してノーチャンスということはありません。

 ノーブルジュエリー同様、4連勝中で人気になりそうなエクセラントカーヴ(牝5歳)も、心配なのは距離です。こちらはまだ明け5歳馬で、キャリアも12戦と少ないのは気がかりです。それだけに、初の1800mという距離への不安は一層膨らみますが、前述したとおり、騎乗次第で距離の誤魔化しが利くコースです。鞍上がこの馬をうまく操れている戸崎圭太騎手ならば、それほど心配する必要はないかもしれません。

 昨秋の京成杯AH(2013年9月8日/中山・芝1600m)で、重賞2勝馬にしてGIマイルCS(2013年11月17日/京都・芝1600m)3着のダノンシャークを破った実績は、今回のメンバーの中では随一。エクセラントカーヴが有力馬の一頭であることは間違いありません。

 実績的には、一昨年の秋華賞(2012年10月14日/京都・芝2000m)、昨秋のエリザベス女王杯(2013年11月10日/京都・芝2200m)と、GIで2度3着と好走しているアロマティコ(牝5歳)も上位の存在ですね。器用なタイプではなさそうですが、このコースに対応できれば、勝つ可能性はあると思います。

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