【競馬】年度代表馬はオルフェーヴルよりロードカナロアがふさわしい!? (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 今年、ロードカナロアは国内外でGIを4勝した。それも「史上初」というすべて記録ずくめの勝利ばかりだった。

 高松宮記念(3月24日)では、日本競馬「史上初」の短距離GI3勝を達成。安田記念(6月2日/東京・芝1600m)では、「史上初」の高松宮記念との連勝を成し遂げた。スプリンターズS(9月29日)の連覇は、サクラバクシンオー以来2頭目で、国際競走(1994年)となってからは初の快挙だった。香港スプリントの連覇も、1200m戦(2006年)になってからは初めてのことで、2着馬にレース史上最大着差(5馬身)をつけての圧勝だった。

 まさに1年を通して偉大な結果を出し続けたロードカナロア。昨年以上に評価されてしかるべきで、年度代表馬の筆頭候補であることは間違いない。

 しかし今年も、ロードカナロアは微妙な立場に置かれている。有馬記念におけるオルフェーヴルの8馬身差の圧勝は、「この馬を年間表彰なしというわけにはいかない」という心証を抱かせるには、十分過ぎるインパクトがあったからだ。

 そこで、ロードカナロアを「最優秀短距離馬」とし、前哨戦のフォワ賞1着、凱旋門賞2着を合わせて、オルフェーヴルを「最優秀4歳以上牡馬」とするのは、一見収まりがよく見える。だが、ロードカナロアも「4歳以上牡馬」である。部門表彰でオルフェーヴルを上位としたうえで、ロードカナロアがさらに上位の年度代表馬というのは、辻褄が合わなくなる。

 はたして、その行方はどうなるのだろうか。年度代表馬をはじめとしたJRA賞は、1月7日に発表される。

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