【競馬】函館2歳S、熾烈な先行争いで浮上するのは、ファイトバック (2ページ目)
その意味でも注目されるのは、新馬戦(6月30日/函館・芝1200m)で桁違いの速さを見せて後続をちぎった(2着に7馬身差)、クリスマス(牝2歳)です。そのスピード能力は、今回のメンバーの中でも最上位。プレッシャーのかからない先頭に立つのは、この馬だと思います。
クリスマスは、ゲートの出が素晴らしく、二の足も速くて、加速力は抜群です。新馬戦でも、あっという間にハナに立っていました。道中でも、やや抑え気味にレースを運びながらも、楽にスピードに乗って進んでいるように見えました。さらに、直線に入ったところで後続が仕掛けてきましたが、この馬も同時に仕掛けると、瞬時に反応して、他馬との差を一気に広げてしまったのです。
その後にレースを使っている馬が少ないので、当時のメンバーレベルがどうだったのかは結論を出せませんが、クリスマスは芝1200m戦の2歳レコードとなる快速時計(1分9秒3)で勝利。しかも、最後の残り100mほどは馬なりでしたから、驚異的な能力の持ち主かもしれません。おそらく今回もスピードの違いでハナに立つと思いますが、控えても強烈な決め手を発揮しそうな雰囲気を感じます。どちらにしても、楽しみな存在です。
さて、今回の「ヒモ穴馬」には、ファイトバック(牡2歳)を指名します。逃げ切りで勝ち上がってきた馬が多い中で、この馬は新馬戦(6月23日/函館・芝1200m)で見事な差し切り勝ちを収めました。
そのデビュー戦、スタートは絶好でした。しかし、あえて控えて、先行争いを見る形で追走。そのうえ、内目の馬込みで我慢させながらの競馬をしていました。そんな、初戦としては厳しい競馬だったと思いますが、ファイトバックは少しも動じることなく、直線で馬群をさばくと、きっちり伸びて快勝したのです。
正直、1200m戦よりも、もっと距離が延びてこそ、本当の良さが出る馬でしょう。それでも、この短い距離にも対応できる器用さを持ち合わせています。前に行く馬の争いが激しくなればなるほど、この馬の出番がありそうです。
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