【競馬】七夕賞は、モンテエン。横山典弘騎手の手腕が再び唸る

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 6月29日から始まった夏の福島競馬。やはり小回りコースとあって、芝・ダートともに、ある程度前方でレースを運んでいた馬が馬券に絡んでいました。しかも、開幕週で絶好の馬場だった芝コースでは、内目を通った馬が好成績をあげました。

 6月30日に行なわれた重賞のラジオNIKKEI賞でも、終始内目を回ってきたケイアイチョウサン(牡3歳)が快勝しました。圧巻だったのは、4コーナーを回る際の位置取りでした。鞍上の横山典弘騎手は、馬群が一気に凝縮すると、一旦最後方まで下げて最内を突いたのです。そして、直線手前で外に膨らむ他馬を尻目に、そのまま内から綺麗に抜け出していきました。

鋭い決め脚を持つモンテエンが七夕賞で一発を狙う鋭い決め脚を持つモンテエンが七夕賞で一発を狙う
 まさに「あの競馬でなければ勝てない」というレースぶりで、横山典騎手の手綱さばきは、本当にお見事でした。開幕序盤の福島は、そうした一か八かの"博打(ばくち)"のような騎乗ができるかどうかで、レースの明暗を分けることがあります。

 さて、7月7日に開催される重賞は、七夕賞(福島・芝2000m)です。毎年波乱のハンデ戦だけに、ここでもジョッキーの手綱さばきが、勝敗を左右する大きなカギになりそうです。

 そういう意味では、関東リーディングトップを走る内田博幸騎手鞍上のエクスペディション(牡6歳)と、常にリーディング上位のベテラン蛯名正義騎手が騎乗するダコール(牡5歳)の2頭が有力だと思いますが、今年の2歳戦で早くも3勝をあげて好調な、柴田大知騎手が手綱をとるマイネルラクリマ(牡5歳)も、勝ち負けが期待できる一頭と言えるでしょう。

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