【競馬】ダービーで一発逆転を狙う、5頭の「刺客」

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●写真 photo by Murata Toshiyuki

日本ダービーを占う(3)
「2強」に割って入る伏兵馬はいるのか?

皐月賞3着のディープブリランテも不気味な存在。皐月賞3着のディープブリランテも不気味な存在。 今年のダービーには「2強」以外の「脇役」組にもなかなかの顔ぶれがそろった。一応、便宜的に「2強」「脇役」と分けてはいるが、両者の間にほとんど差はなく、「脇役」の4、5頭に、一発逆転のチャンスがある。そして、この強力な「脇役」たちの存在が、今年のダービーを一層面白くしている。

「脇役」の一番手は、皐月賞で一番人気に支持されたアグネスタキオン産駒のグランデッツァ。

 札幌2歳Sではゴールドシップを下し、スプリングSではディープブリランテを負かしているから、実績も実力も最上位の一頭。5着と人気を裏切った皐月賞の敗因は、荒れた馬場と、小回りコースではいかにも不利な8枠18番からのスタートだったこと。ファンはそれでも克服してくれると期待したが、そこまで抜けた実力はなかったということだろう。

 過去には、1999年の皐月賞を1番人気で6着と敗れ、ダービーで巻き返したアドマイヤベガや、2009年に同じく皐月賞を1番人気で14着と大敗し、それでもダービーでリベンジしたロジユニヴァースのような例もある。能力全開なら、グランデッツァがその先輩たちに続く可能性は十分だ。

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