今季3勝目の古江彩佳、強さの秘密は「父の教え」。20歳で語った結婚観

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

 大王製紙エリエールレディス(愛媛・エリエールGC松山)の最終日は、前週のチャンピオンであり、3日目にスコアを7つ伸ばした通算13アンダーの古江彩佳と、古江を2打差で追う笹生優花のふたりによるマッチレースになる――そう見立てるのは自然だった。ともに今季2勝を挙げており、コロナ禍に見舞われた2020年に輝きを放ち続けてきたからだ。

 だが、勝負は思わぬ方向に進む。笹生が出だしの1番でボギーを叩いて一歩後退すると、古江は2番でバーディーを奪うなど、前半だけで2打伸ばして独走体制に。後半に入ってからは、ピンチというピンチもなく、他の追随を許さない。終わって見れば、3位タイに終わった笹生に6打差、最終日に猛チャージを決めた2位のイ・ミニョンにも3打差をつけて、今季3勝目を飾った。

「今まで3日間大会でしか勝ったことがなかったので、4日間大会に対してプレッシャーはあったんですけど、これを機に4日間大会もがんばっていけるかな(笑)」

大王製紙エリエールレディスで今季3勝目を挙げた古江彩佳大王製紙エリエールレディスで今季3勝目を挙げた古江彩佳 今季の2勝はいずれもプレーオフ決着だったが、3勝目は2日目を終えた時点でだけ首位の座を譲り、ほぼ完全優勝の内容だった。それだけに、より強さが際立つというものだ。

 好調を持続する要因は、何よりボギーの少なさである。前週は3日間でわずかひとつ。今大会でも2日目にダブルボギーがひとつ、最終日にふたつのボギーを叩いただけ。チャンスにつけられない時は耐えるゴルフに徹し、伸ばせる日には徹底的に伸ばしていく。

「ボギーが少ないところは強み。ショットがグリーンオンすれば、パーセーブできやすい状態ですし、(グリーンを外しても)パーを拾えるようになった。オフにグリーン周りの練習を増やしたことが、その要因かと思います。ボギーを叩かなければ、安定性にもつながります」

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